2013年登山: 3/12金冠山&達磨山  3/19大霧山  4/20仏果山&高取山  4/23熊野古道中辺路(大日越え登り口〜湯峯王子跡) 
        4/24熊野古道中辺路(小広王子〜比曽原王子)   4/25熊野古道中辺路(発心門王子〜小広王子)    
        5/07熊野古道中辺路(近露王子〜牛馬童子)     5/08熊野古道中辺路(高原熊野神社〜滝尻王子・高野山)   5/09高野山
        7/03達谷窟・毛越寺・柳之御所遺跡    7/04栗駒山    7/16霧ケ峰 
 
  山綾会山行参加
2013年
4月23日(火)〜25日(木)

5月 7日(火)〜 9日(木)
 熊野古道(中辺路)・高野山
       
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 第3回目:5月7日(火)〜9日(木) 熊野古道中辺路・高野山  参加者:24名  
  5月8日(水)  熊野古道中辺路を歩く (高原熊野神社〜滝尻王子・高野山)    
   
コース:


 千畳敷へ(6:04) 

 宿発(7:50)  bus

 高原霧の里休憩所(9:02)

  高原熊野神社(9:12)

  不寝王子跡(11:09) 

  滝尻王子(11:41)  bus

  皆瀬神社(13:22)   bus

 ごまさんスカイタワー(14:15) bus

  高野山 徳川家霊台(15:33)

 女人堂(16:12)

 福智院(16:32)



KIさんの版画より
 
 

 




千畳敷へ
:  5:00起床、6:00に自由行動で部屋の仲間と近くの千畳敷に向かいました。向かい風が強い中、十数分の歩行で千畳敷に到達、広大な地形をカメラにおさめました。新第三紀層の砂岩で生成されたスロープ状の岩盤は、長期にわたる波の浸食でさまざまな地形を形作っていました。


高原熊野神社へ:  宿を7:50に出発し、最後の熊野古道中辺路コースになる高原熊野神社に向かいました。最終目的地の滝尻王子までは約4kmの道のりですが、急な下りがあるので、思うようには歩けません。逆方向からだと急な登りが続くので、もっと厳しいものになるところでしたが、C-1コースのための配慮がなされていたのでした。
高原霧の里休憩所で準備体操後、樹齢1000年以上の大楠に囲まれた色鮮やかな高原熊野神社(熊野古道中辺路に現存する最古の神社建築)を参詣し、針地蔵尊、340mの三頭三角点のある飯盛(めしもり)山の展望台を経て、経典を経筒に入れて壺に納め土中に埋めた場所であるといわれる剣(つるぎ)ノ山経塚跡へ、そして不寝王子跡へと歩みを進めました。

不寝王子跡から滝尻王子へ:  不寝王子跡から10分ほど下ったところに「乳岩」がありました。乳岩には以下の話が伝えられています。
奥州平泉の藤原秀衡(ひでひら)が、妻が身ごもった御礼に熊野詣でをした際、妻が産気づき出産した。赤ちゃんを連れての熊野詣ではできないので、熊野権現のお告げに従い、乳岩という岩屋に赤子を残して参詣した。岩屋に戻ると、赤子は狼に守られ、岩から滴り落ちるお乳を飲んで、元気に育っていた。この子が三男の忠衡である。
間もなく「胎内くぐり」と呼ばれる大人一人がやっとくぐれる岩穴がありました。山上に亀石と呼ばれる石塔があって、彼岸の日には地元の人はここをくぐってお参りしたそうです。女性がくぐると安産になるといわれています。先を急ぐ私たちは、誰もチャレンジしませんでした。もっとも安産には程遠い年齢の女性ばかりだったこともあるかもしれません。
滝尻王子は熊野九十九王子の中でも格式の高い五体王子のひとつで、富田川(とんだがわ)と石船川(いしぶりがわ)の合流地点にあり、熊野の聖域の入り口となっています。川を挟んだ向かい側に熊野古道案内所があり、熊野詣での歴史が展示されています。

今回の3回の熊野詣で中辺路コースは2度の雨に見舞われ、残念ながら「大門王子」「十丈王子」「大阪本王子」は参詣できませんでしたが、古の人たちが、身分の高い人も、そうでない人も、さまざまな思いや願いを込めて、厳しい大自然の中の道を乗り越えて歩いた祈りの道を、山の仲間と励ましあいながら歩くことができたことに感謝したいと思います。


道の駅「龍神木族館」と木製の吊り橋と皆瀬(かいぜ)神社:  私たちが熊野古道を歩いている間に、運転手さんが道の駅中辺路に立ち寄って、前日に注文しておいたお弁当を届けてくださり、バス内で昼食を済ませ、1時間ほど揺られて道の駅「龍神木族館」駐車場に到達しました。
このすぐそばを日高川が流れていて、長さ50mの木製の吊り橋が掛かり、川向うに、足利将軍時代に龍神正直が勧請し、子孫が造営したといわれる皆瀬神社があります。ご祭神は八幡大明神と書かれていました。

ごまさんスカイタワー:  龍神村と高野山を結ぶ高野龍神スカイラインの中間地点にあり、和歌山県の最高峰護摩壇山(1372m)の頂上近くにある護摩木を積み上げた形の展望台で、高さは33m、360度の展望が楽しめます。高野龍神国定公園の一部になっています。

高野山「徳川家霊台」:  延々と続く山道が突然終わりをつげ、落ち着いた住宅街に入ったと思うと、間もなく至る所にお寺が見えて高野山に来たことに気付かされます。鳥居をくぐって石段をあがると、三代将軍家光が建立した一重宝形造り(いちじゅうほうぎょうづくり)の建物が2つ並んでいて、右が東照宮家康公霊舎(おたまや)で、左が台徳院秀忠公霊舎になっています。小さいけれども装飾は精緻でさすがだと思いました。

女人堂: かつて高野山には七つの登り口があって、明治5年に女人禁制が解かれるまでは、女性が高野山に入ることができなかったため、女人堂に宿泊しなければなりませんでした。現在はここのみが残っています。 

今宵の宿「福智院」へ:  今宵の宿は800年の歴史を誇る宿坊、福智院です。いきなり門前に「歓迎 山綾会御一行様」と掲げられた書を見て、びっくりしました。ゆったりと天然温泉に浸かり、若いお坊さんの運んでくださる美味しい精進料理をいただき、8:00pmから初めての写経を体験しました。塗香(ずこう)をつまんで手に塗り込め、身を清め、般若心経を一文字一文字丁寧に筆でなぞっていきます。お坊さんの説明の一部ですが、「読むだけでも功徳があるものなので、お写経をすればなおさらです。意味を理解しようと努力なさることも結構ですが、意味は難解で分からなくても、一文字一文字お写経をすることによって、このお経が私たちに教えてくれるものの本質を体で感じ取るものだと思います。ーーーー。」と、禅問答のようなお話で、やはり意味がわからないままに写経に全精神を集中しました。私たちの写経したものはご本尊に供えられ、供養していただけるとおっしゃっていました。


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